2009年06月07日

ユカリ 由香里 第4章  郷里で4

  翌日、ぼくは昼近くに起き出してきて、逆立った髪の毛を手で直しながら歯をみがいた。二日酔いである。
  朝昼兼用の飯を食い、昨晩青池さんからもらったメモ用紙に目を通した。遠山美智子・・・090−〇・・・-・・・・。
  ためらいがある。勉強も亡き親友のこともおっぽり出して、電話することに…。
  その日はぼけらっとした頭のままで暮れていった。夕食をすませて、ぼくは決心した。
  呼び出し音が6回ほど続いて「彼女」が出た。
 「あのう、迎っていいます。遠山美智子さんですか」
 「はい、そうです」
 「あ、あの、きのうは満足に話もできなかったね」
  その文句は事前に考えていたものと大幅に違っていた。
 「私も話ができなくって…」
 「話、しないか? いつがいい?」
 「いつでもいい」
 啓に申しわけないが、ぼくは『やった』と、心のなかで快哉を叫んでいた。
 「急だけど、明日、どうだい」
 「明日・・・いいわ」
 彼女は照れくさそうに言い、ぼくは、
 「じゃ、明日の午後6時に、駅前の喫茶パッションで」と、それ以上に照れながら告げた。
ラベル:高鳴る想い
posted by はむじの書斎 at 20:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 連載小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス: [必須入力]

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
RSS取得
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。